ポワントは楽
立ったり座ったり、普通に歩くだけでも痛みと格闘の日々。
いや、普通には歩けていない。
右股関節周囲の筋肉は、どんなにほぐしたり伸ばしたりして
緩めても、一分と経たないうちに硬さを取り戻してしまう。
そんな状態なので、バレエのレッスンでもほとんどのパが
まともにはできない。
傍からは、まるで不真面目に見えるだろう。
ただ、ポワントだけは別。
ポワントで立つ。これだけは、普通のシューズで立つよりも
ポワントの方がずいぶん楽で痛みもほとんどない。
バレエの立ち方では、足を床に突き刺し、上体は引き上げる。
身体の中に細く強くしなやかな芯を通す。
それができていない状態では、ポワントで立てたとしても、
不安定なはず。ポワントでしっかり立とうと思えば思うほど、
おそらく股関節を境目にして、足は下へ、腰と状態は上へ、
自分の筋肉を総動員して引っ張っているのだろう。
だから、ポワントで立ったときだけ股関節は楽。