体内からのリハビリ

手術の翌日は春分の日で、続く土日と合わせて世間は三連休。
術後のリハビリも、4日後の月曜日からスタートになるという。
いきなり後れを取るわけだ。暦を恨んでもどうにもならない。
これは自分の問題。
とにかく、カテーテルや点滴につながれていながらも、手術を
終えたそのときからが勝負。
仰向けになったまま、骨盤底筋から徐々に意識して、足先まで
力を入れてみる。そして脱力。これを繰り返して、血流を
促した。足首をもたげたり伸ばしたり、慣れてくれば足を少し
ずつ開閉したり、挙げてみたり、出来ると思う範囲+αで、
筋肉を中から始終刺激していた。自己流のリハビリだ。

週明け。リハビリ室でのリハビリを終えて部屋に戻った後、
そっとポワントを履いてみた。
まだ右足全体のむくみが残っているので、シューズに足を
入れるのが一苦労。そもそも膝の曲げ伸ばしでさえ、突っ
張ったり詰まっている感じがあったりでいちいち痛い。
それでも毎日続けていると、今日は昨日よりも、明日は
今日よりもといったテンポで、ポワントは馴染んでくるし、
痛みも楽になってくる。
動けば動くほど痛みがひどくなっていった手術前とは、
そこが違うところ。

こうして、術後一週間で、杖を使わず手すりも持たずに
階段の昇降ができるようになった。